【司法試験】

H29司法試験145位合格者日誌

~憲法論文の勉強方法その5~


こんにちは。

 

先週に引き続き,憲法の論文の勉強の仕方について書いていきたいと思います(平成29年度司法試験憲法論文のネタバレありです)。  

 

前回の記事では,私の憲法論文のインプット学習に用いた書籍及びその使い方等を書きました。

前々回記事で述べた平成28年度の反省点(①適切な論述量の配分ができていない②憲法の基礎知識が浅い③問題文の事情を存分には使えていない④主張反論の形式を守れていない⑤基本的事項も疎かである)のうち,前回は②について書いたつもりです。

 

私は,同じく前々回の記事で,「③④も,②ができてこそ,真に鍛え上げることができるものです。」と書いたのですが,その意味を詳しく説明していなかったので,今回は平成29年度の再現答案を使ってそれを説明したいと思います。

 

まず,③について,たとえば「この規定の目的は、欧米諸国のように移民を大規模に受け入れた結果として社会的・政治的なあつれきが生じることを防ぐこと、外国人被扶養者の増加が我が国の社会保障制度や医療サービス等に及ぼす影響を緩和しようというもの」(第1の2⑶ア)など,違憲審査基準を立ててからの目的手段審査の中で,とりあえず問題文を書き写すだけで使えるような事情もあります。流石に目的手段審査はどんなに知識が少ない人でも使えなければいけないものですから,このような事情であれば,答練や模試で「とにかく問題文の事情を使うぞ」という意識を持って,「この事情はどこで使うべきか」を常に考えながら答案を書くことで,使い方を鍛えられると思います。

 

しかし,たとえば自己決定権の放棄の争点(第2の1⑴)の中で用いている事情(ex.申請の要件として,申請時点で満20歳以上45歳未満という年齢が定められていること)については,そもそもここを争点化できなければ使うことができません。 したがって,③は,②の向上に伴って,より強く克服することができるわけです。 また,④については,たとえば「日本への長期にわたる定住を認めないという趣旨を徹底する必要性がある。」(第2の1⑷)など,違憲審査基準を立ててからの目的手段審査の中で,問題文の事情を抜き出すだけで争点を作り出し,主張反論私見の形を採ることができる場合もあります。その練習は,答練等で容易にすることができます。

 

一方,たとえばマクリーン事件判決の論点を書いた(つもりの)箇所(第2の1⑵ア「外国人にはそもそも入国の自由が認められない。」)でいうと,この論点を知らないと,反論(とそれに引き続く私見)を見出す端緒が一つ減ることになるわけで,設問1の分量を増やすしかなくなる(主張反論私見の形で書けない)のです。 したがって,④も,②を克服し,争点を見出すための知識を身につけていって初めて,充実した主張反論形式の答案を作成することができるようになるのです。

 

以上のとおり,②③④は一連一体のものとして,鍛えるものなのです。

 

もちろん,答練・模試等で練習するだけで十分伸びる部分もあるので,インプットが進んでいないから③④は意識しなくてよいというのは誤りです。

 

次回は行政法について書きたいと思います!

 

次回に続く!