【司法試験】

H29司法試験145位合格者日誌

~再現答案を使った勉強(民訴法その2)~


こんにちは。

 

今週は,先週掲載した平成27年度の予備論文民事訴訟法の再現答案を使って,当時私がどのような勉強をしていたかを説明していきたいと思います。  

 

私の平成26年度の予備論文民事訴訟法の評価はDでした。  

 

平成26年度の民事訴訟法の問題は,二つあった設問の両方が多数当事者訴訟絡みの問題でした。おそらく多くの受験生が多数当事者訴訟の分野を苦手にしていると思われますが,ご多分にもれず私も同じで,この問題は何を書くべきなのかすら把握するのが難しかったです。  

 

D評価にとどまったのは,設問1の方で訴えの主観的追加的併合の許否の論点に気付いて書けたおかげだと思いますが,設問2はどの条文を使うのかすら結局分からず,複雑訴訟に関する知識,理解不足を痛感しました。  

 

ただ,私は,民事訴訟法の勉強については,特別不安を抱いていませんでした。というのも,司法試験系の民事訴訟法の問題を解くのが,私にとっては比較的楽しかったからです。「司法試験の民事訴訟法の問題は,観念的,抽象的な議論が多くて分かり辛い。それで,民事訴訟法を嫌ったり,苦手としたりする受験生が多い」という言説をよく聞きます。  

 

しかし,私は,そういう小難しい議論や思考パズルの類で頭を悩ませるのが好きなタイプだったので,そこまで嫌いではありませんでした。 もちろん,そうはいっても無勉強で突撃するわけにはいきません。4Aを使って,問題演習をして,民事訴訟法特有の思考回路を強化しました。  

 

多数当事者訴訟については相変わらずよく理解できないままでしたが,2年連続で多数当事者訴訟は出ないだろうという希望的観測で,とにかく処分権主義や弁論主義,既判力のような基本的概念の理解の方を優先しました(今思うと,このような姿勢を続けたことが平成28年度司法試験の民事訴訟法(多数当事者訴訟の問題が連打された)で得点が伸び悩んだ原因かもしれません)。  

 

ここで,私が特に注意したのは,規範の“正確な”暗記です。ほぼ一言一句,用意した規範と違わぬ文章が書けるよう,何度も何度も暗唱しました。先週掲載した再現答案でいうと,第1の2の冒頭の処分権主義の理由付けと定義は,てにをはまで一致するほど暗唱したことを覚えています。私は,民事訴訟法に関する理解については自信がありましたが,こういった理由付けや定義等を正確に書けないと,結局正しく理解していると思ってもらえない可能性が生じます。それは悔しすぎるので,もういっそガチガチに暗記で勝負しようと考えたわけです。  

 

平成27年度の予備論文の民事訴訟法の問題は,テキストに類似問題が載っていたおかげで,思考面についてはさほど苦労することなく解くことができました。その上,答案を書くのに必要な規範も大体ガチガチに覚えていてすぐに再現できたので,短い時間でも必要十分な内容を書くことができました。これが,この年高評価に繋がった理由だと自己分析しています。  

 

さて,突然ですが,私がこのブログを書くのは,この記事で最後となります。今までお読みいただいて,本当にありがとうございました。  

 

終始拙い文章で大変恐縮ですが,少しでも皆さんのお役に立てたのであれば,私としても感慨無量です。  

 

最後に,一つ皆さんに伝えたいことがあります。私はこのブログで自分の実践した様々な勉強法を紹介してきましたが,その中でずっと根底にあった考えです。  

 

それは,絶対に正しい勉強法というのはなく,各々の受験生に自分に合った勉強法があるから,それをしっかり把握すべきだということです。  

 

私は,暗記や,法理論の理解というところには比較的自信がありました。  

 

しかし,それで過信して,自分の苦手なところを克服することを忘れていました。私の苦手なところというのは,事務処理が極めて遅いところです。  

 

まず,問題文を読むのが遅く,答案構成でも過剰に悩み,答案を書くのも遅い,こういったところに途中答案を生む要因がありました。  

 

それを改善するような勉強法をしなかったことにより,予備試験,そして司法試験での失敗を経てしまいました。  

 

司法試験の合格に必要な能力は,一つではありません。  記憶力,論理的思考力,事務処理能力,他にも多々あると思います。一方,個々の受験生に備わっている能力は,もちろんそれぞれ別です。  

 

暗記が得意だけど考えるのが遅いとか,考えるのは得意だけどそれを書面化するのは遅いとか,本当に人それぞれなのです。だから,自分の持っている能力を把握し,自分に足りていない能力は逃げずに認めて,足りていないところをしっかり補完する,そういった自分の弱さを見つめ直せる強さ,姿勢が重要だと思います。