【司法試験】H30合格者ブログ

~EF答案を回避して確実に合格~



第8話

民事訴訟法EF回避ライン分析

  

今回は民事訴訟法のEF回避ラインの分析です。

 

民事訴訟法のEF回避対策は商法と同じです。

「受験生のレベルが低い」ので「基礎基本だけで合否が決まる」ことになります。

 そうだとすれば、答案用紙には、基礎基本のみを示せばよいことになります。

 

では、民事訴訟法における基礎基本とは一体何でしょうか。

 

民事訴訟法における基礎基本は、原則論と言い換えてもいいと思っています。

端的に言えば、「解答の最初に原則論をしっかり示す」ことです。これが意識的にできている答案は、EFになることはまずありません。

例を示します。

 

平成30年民事訴訟法の設問1の課題(1)について考えましょう。

誘導を見ると、以下の部分が設問であり、解答の対象になることが分かるでしょう。

 

 

『まず、AがBを被告として乙地裁に訴えを提起する場合に、訴えが適法といえるか、また、その場合に、Aは、CをもBと共同被告とすることができるか。いずれも適法であるとの方向で立論を工夫してください。これらを「課題⑴」とします。』(※下線部は便宜上付したもの。) また、解答にあたって以下のオーダーがなされていることも分かります。

 

 『これらの課題に答えるためには、まず、Bの訴えの訴訟物を明示して、それが、Aが起こそうとしている訴えの適法性にどのように関わってくるのかを考える必要があります。』(※下線部は便宜上付したもの。) では、この設問にどう解答していけばよいでしょうか。

 

『Bの訴えの訴訟物を明示して』とのオーダーがあるから、まずは「Bの訴えの訴訟物は、AのBに対する共同不法行為に基づく損害賠償請求権のうち、150万円を控除した残部である。」と書けばいいかな、と考える人がいるでしょう。

ですが、EF回避の考え方からすれば、この書き方は誤りです。

民事訴訟法におけるEF回避の鉄則は、「解答の最初に原則論を示す」です。つまり、ここでの書き方も、以下のようになります。

 

訴訟物とは、民事訴訟における審判対象をいい、実体法上の権利として構成する。そして、債務不存在確認の訴えの訴訟物は、不存在を主張する債務のうち債務者が存在すると辞任する又はひとまず留保する額を控除した残部であると考える。

 

本件で、Bの訴えは、AのBに対する共同不法行為に基づく損害賠償請求権のうち、150万円を控除した残部の不存在を求めるものである。 よって、「Bの訴えの訴訟物は、AのBに対する共同不法行為に基づく損害賠償請求権のうち、150万円を控除した残部である。」

 

巷では、こういうところに点数は入らない、端的に答えていないので印象を悪くする等、さまざまな意見がみられます。しかし、EF回避の視点からすれば、これらの意見は無視して結構です。

重要なのは、すべての設問で、この書き方を徹底するように思考回路を構築しておくことです。

そうしておくと、緊張したときでも、原則論から始まる論述を行うことができます。 また、これは私の感触ですが、民事訴訟法は、原則論が書けていれば、たとえ設問の要求に応えられていなくても、それだけではEF答案になることはないと思います。

 

例えば、 『AはBにXの訴訟を提起しようと考えています。そこで、AがBにXの訴訟を提起できる方法を考えてみてください。』 という設問があり、原則論で考えればその提起はできないという場合、答案の構成としては…

 

1 まず、原則論を示す(提起はできない)

2 でも、例外的に提起できないか(提起はできる)

 

という構成になると思いますが、このうちの1さえ示すことができていれば、それだけではEF答案にはなりません。

 

極端な話、

 1 Xの訴えとは、〇の場合に提起できる。AのBに対するXの訴えは、〇の場合ではない。よって、Xの訴えは提起できないのが原則である。(←原則論が示せている)

2 しかし、本件では、例外的に認められると考える。(←例外にあたる理由が一切書かれていない)

 

で答案を終えても、これだけでEF評価にはならないと思っています(さすがに全設問でこれだとE評価くらいにはなるかもしれませんが…。)

民事訴訟法は過去の問題を見ても難解な問題が多く、また、設問の意図がつかみ辛い問題も多いので、苦手としている受験生がたくさんいます。

ですが、原則論をしっかりと頭に入れて、それを答案に示してくることさえできれば、おそるるに足らず、です。

 

EF回避という視点からすれば、民事訴訟法は割と楽な科目といえるでしょう。

 

次回は刑法です!

次回に続く!