【司法試験】H30合格者ブログ

~僕の失敗、からの更生記~



第7話

後悔するより今を大事にとは言いますけれど…

-今にして思えばこうしていたと思う勉強法について-

 

最近は外も暖かくなって外に出るのが億劫でなくなってきました。おかげでジムに行くのも楽で助かっています。私は、身体を動かすのが一番のストレス解消なのですが、筋トレも勉強も根っこは同じなのではないかと最近思っています。すなわち、自分に合った正しい方法で量をこなせば嘘をつかないというものです。  

 

というわけで、早速私が論文で採っていた勉強法を紹介していきたいと思います。なお、私は生来の大雑把な性格で緻密な方法論を展開することはできませんが、その点はご容赦下さい。今回は公法をお届けしたいと思います。

 

【憲法】  

この科目は一見すると対策が難しい科目だと思いますし、私もそうでした。審査基準…?どうやって決めるんだよ。判例を見てもよく分からんし…。そこで人権については以下のような方法を採っていました。ちなみに統治については、ほぼ対策らしい対策をしないで臨んでしまっていたので、記すことができません。申し訳ないです…。

 

人権について、私が採った方法は、まず初めに、審査基準を厳格(プラス1)ないし緩やか(マイナス1)にする要素をまず押さえることから始めました。そして、それらを原告ならプラスだけ集めて、被告ならマイナスだけ、そして私見なら無理しない範囲でプラマイゼロにして審査基準を決めてそれに問題文の事情を当てはめる。これを第一段階としました。判例を使いこなす云々以前に、とりあえず機械的に足し算引き算をして当てはめる状態にすることが未知の問題に遭遇した時の精神の安定につながりますし、ぶれない処理手順の第一歩となります。

次に、上記だけでは、例えば経済的自由を問題としているのに厳格基準にしてしまうような判例とかけ離れた審査基準を設定しかねません。そこで、判例の相場観を養うべく演習書を読むなり解くなりしてこの人権なら審査基準はここまでといったように相場を外さないようにしました。ここでも判例の具体例には必要がある時を除いて意図的に深く立ち入らないようにしました。無理に判例を使いこなすそうとすると、迷宮に迷い込んで逆に統一的な処理手順が壊れてしまいそうだと思ったからです。そして、後は短答学習等でなんとなく覚えている判例の言い回しやあてはめ方に従って審査基準に問題文の事情を当てはめる訓練をしました。

私はこの段階で終わってしまいましたが、それでも余裕があるのなら判例を学習して深い論述をするのもありですが、まずは上記2つの段階を安定して経ることができることが前提だと思います。

たしかに上記2つのやり方だとまるでチェーン店のご飯のような、美味しいのだけどどこか画一的で味気ない答案ができあがります。しかし、チェーン店が成り立っているのはそれなりの品質を誰にでも提供することで誰もが利用しやすいからです。無理に創作日本料理に挑戦しても万人受けは狙えません。ですので、安定した成績を取るためにもまずはチェーン店のご飯を作れるようになった方がいいです。安心のために言っておくと、私は上記の方法で予備試験と司法試験で共にA評価をいただいています。

 とりあえず受かればいいんじゃいぐらいの気分でいた方がいいです。

 

【行政法】  

行政法については、本番では見たことのない個別法が出てくるので不安の多い科目です。しかし、ここでもまずは統一的な処理手順を確立するのが最優先です。  

 

まず、おそらく毎年出るであろう訴訟要件の処分性、原告適格、訴えの利益については、いわゆる判例の言い回しは九九を覚えたように完全に暗記しなくてはなりません。でないと無駄に不安に悩まされることになります。

次に判例や判例を解説した本(少し趣旨は違いますが、私は「事例研究行政法」を利用していました)を読むなりして、判例の考慮要素をある程度抽象化して覚えつつ、実際の判例の当てはめ方もある程度読んでおきます。こうすることで、本番になった時に、判例はああ言っていたのだからこれを書いても大きく外してはいないだろうと精神的に安定して書くことができますし、実際に差をつけられることもないはずです。また、判例と違う部分については、上記抽象化した考慮要素から自分でこれくらいだと決め打ちしてあてはめていました。

それと、これは自分の体験なのですが、処分性の有無や原告適格の有無は、できるだけ心の声に従った方がいいです。たとえば、原告適格の問題で自分は否定だと思ったのに、周りは肯定するだろうからと無理矢理肯定する論述をしようとすると、本当はこんなこと思っていないのにこんなことを書いてて大丈夫なのかと、終始フワフワした不安に悩まされることになります。もちろん、自分が少数派かもしれないという不安はつきまといますが、心の声に従った方が、安心して論述できますし、そもそもどちらか微妙な問題が出るはずなので、そこは自分を信じてやりましょう。

その他の国家賠償法や行政指導など行政救済法の分野については、まずは重要な規範を判例の言い回しまで含めて完全に暗記しました。その上で、判例を読むなどして、こんな当てはめ方があるのかと相場観をつかんだ上で、あとは問題演習でそれらを使いこなす訓練をしました。  

 

これらの通りにやったら、予備試験では問題文こそ読み間違えましたがB評価をいただき、司法試験ではA評価をいただきました。  

 

以上が、私の勉強法になります。私が最終的にたどり着いた勉強法は、処理手順の貫徹という主たる目的を達成するために、規範や考慮要素を覚えて、判例や裁判例の具体的な事実の当てはめ方を読み込んで相場観を養いながら過去問演習を繰り返すというやり方でした。こうすることで司法試験界における道場六三郎にはなれませんでしたが、チェーン店の店長ぐらいにはなることができて、それなりに安定した成績で予備試験と司法試験に合格することができました。  

 

私のやり方がみなさんの参考になれば幸いです。

 

【次回予告】

民事の異常な薄情 -または私は如何にして惨敗するのを止めて成績を愛するようになったか-

 

次回に続く!