【司法試験】H30合格者ブログ

~EF答案を回避して確実に合格~



第14話

合格発表までにやっておいて損はないこと

-資格試験の勉強をしてみよう!-


前回から、司法試験合格発表までの間にやっておいて損はないことをお伝えしています。

今回は『資格試験の勉強をしてみよう!』というテーマです。


…と言ったものの、自分は司法試験以外の資格試験といえば、今のところ「簿記」しか受けたことがありません(笑)。

自分の勉強したことのない資格についてあれこれ語っても説得力がないので、今日は「簿記」についてお話したいと思います。


さて、「簿記」は司法試験受験生にとってはかなりメジャーな資格で、試験後や修習中に受験する人も多くいるように思います。

では、なぜ司法試験受験生は簿記を受験することが多いのでしょうか?


端的に言えば、簿記の知識が法曹の仕事に役立つからです。

もっと言ってしまうと、簿記の知識がないと仕事がうまくいかない場合があるからです。


たまに『自分は街弁になるから会社の書類とかは見ない。簿記の知識は必要ないと思う。』という趣旨の発言をする人がいます。

これは明確に誤りです。法曹三者、いずれの道に行くとしても、簿記の知識は必要です。


そもそも、簿記の主な目的は、一定時点の財政状態を明らかにすることと、一定期間の経営成績を明らかにすることにあります。そのために日々の取引を帳簿に記録し、最終的に貸借対照表や損益計算書を作成します。

簿記の勉強を進めると、お金の流れが実務上どのように記録されていくのかを知ることができます。

実は、その知識は、そのまま民事事件・刑事事件の証拠分析力や事実認定能力に反映されるのです。


具体的にはどういうところで簿記の知識が役立つのでしょうか。ごく簡単な例を挙げます。


会社間の消費貸借契約の成立の有無が争われている事件があるとします。消費貸借契約が締結されるということは、前提として、貸主に貸付金の原資が必要です。ない袖は振れないからです。そうすると、貸付けがあったとされる当時の貸主たる会社の資産状況というのは、消費貸借契約成立の事実を推認する際のポイントとなってきます。

そして、当時の会社の資産状況を示す証拠として、会社の会計に関する書類が出てくることがあります。

その場合に、それらの書類の意味や読み方が分かっていると、「この会社、貸付当時ものすごく負債が多いけど、本当に貸付金の原資があったのだろうか?他の会社にお金を貸す余裕などなかったのではないか?そうだとすれば、消費貸借契約は実は締結されて無かったのではないか?仮に締結されているとするならば、会社間に余程の深い関係があったのではないか?」といった分析ができるようになります。


司法試験受験生の中には、会社間の取引を扱うのは大手法律事務所で、それ以外の街弁は個人対個人の事件を扱っている、という誤った認識を持っている人がいますが、日本の企業のほとんどは中小企業ですから、街弁も会社からの依頼を普通に受けています。

そのため、街弁になったとしても、会社の会計に関する書類を見る機会は当然あります。

裁判官としても、そういった事件について裁判をするのだから、当事者が出してきた会社の会計に関する書類を読めなければ、的確な事実認定ができません。

その他、検察官になった場合には、横領事件や背任事件を担当することもあるでしょう。そうなると、資料からお金の流れを読み取った上で、補充捜査や取調べを行うことになるのです。


以上のように、簿記の知識があることは、法曹として働く上で今や不可欠になっていると思われます。

そこで、簿記の勉強をする必要性が出てくるのです。


皆さんも、合格発表までの時間を利用して簿記の勉強をしてみてはいかがでしょうか。


次回は、『家族法の勉強をしておこう!』です。

反面教師的な内容になるとは思いますが、ご期待ください!


(次回へ続く!) 

 

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