【司法試験】R1合格者ブログ

~法科大学院からの司法試験合格日記~

 

 

第3話

法科大学院の授業について~その2~


1 前回のおさらい

 

前回のブログでは、法科大学院の授業内容について少し触れました。前のブログでは、法科大学院で扱う司法試験科目がより踏み込んだ内容になり、応用的な勉強が増えるといったことを書いたかと思います。今回は前回の積み残しの③実務的なことを学ぶ授業、④法律家科目に隣接する分野の授業について書いていこうかと思います。


2 実務的なことを学ぶ授業

 

法科大学院では、司法試験の科目を勉強するのみならず、実務でどのように取り扱われているのかという所を勉強します。大学の授業でも模擬裁判などがあったかと思いますが、そういった実践的なことを取り扱い、実務の肌感を学んでいくんです。私のいた法科大学院では、大きく分けると民事系の実務演習、刑事系の実務演習、法律相談、模擬裁判など、かなり多くの必修科目が実務系の科目となっていました。

 

民事系の実務演習科目は、実際の民事事件をモチーフに、自ら訴状を起案し、それに対して答弁書、準備書面を起案していく、和解条項を作成してみるといった事件全体を通じて作成される書面を書くなどしていました。訴状等の起案は、司法試験の答案と異なり、当事者の整理されていない生の言い分から主張を整理して一から組み立てるので、苦労するものがありました。普段は何気なく読んでいる条文もしっかり読み込んで起案したり、要件事実の整理を徹底したりと、普段の勉強が実務ではどのように生きてくるのかを知ることができます。

 

刑事系の実務演習科目は、捜査の段階における犯人性の認定や、逮捕・勾留等における問題、保釈請求、起訴状、判決起案といった一つの刑事時事件を通しての起案をするといった形でした。司法試験は確定した事実を前提に議論しますが、実務科目では前提となる事実の認定(証拠などからどのような事実が認定できるか)の部分を中心に行うので、例えば凶器の形状であるとか、創傷の部位、程度といった客観的な事実から殺意があったといえるかなど、端的に言えば刑事ドラマのようなことをします。事実認定は思いのほか難しいものですが、生の事件に触れているような気がして、刑事ドラマっぽい楽しさがありました。

 

法律相談は、実際に弁護士の横で法律相談を一緒に受けるというものです。簡単そうに見えますが、これも依頼者の話す事実をいかに紐解いて問題点を炙り出すかという能力が必要なので、漫然と聞いていると全然話についていけないこともあります。

 

模擬裁判については、刑事、民事の事件について、それぞれ立場(裁判官であったり、検察であったり、原告被告であったり)を決め、立場に応じたロールプレイングをしてくというものです。実際の裁判さながらの進行ですから、証拠のだす時期、証人尋問の方法など、裁判のロールプレイを通じて裁判全体の手続を学びます。裁判官役は、なかなかにやる機会がないかと思いますが、模擬裁判で訴訟指揮をしてみるといかに訴訟指揮が難しいかを感じることができます。


3 法律科目に隣接する分野の授業

 

法律科目に隣接する分野としては、例えば法制史などがあるでしょうか。法制史は、現在の法律ができる前の時代、どのようなルールのもと紛争を捌いていたのかといったことを学びます。私のいた法科大学院では、日本法制史や西洋法制史といった科目があり、日本法制史では日本の江戸時代の刑罰を学ぶ、西洋法制史では現民法の基礎となった西洋のルールを学ぶといった形でした。古い時代とは言え、当時の刑罰などを学んでみると、今の価値観や考えでは認められないような刑罰も、当時の社会背景であったりを学んでみると意外とよくできた刑罰なんだなと感心することもありました。司法試験には直結するものではありませんでしたが、時代の変遷を知るという意味でも面白い授業かなと思います。


4 おわりに

 

いかがだったでしょう。2回にわたり法科大学院の授業の特徴をお話しさせて頂きましたが、何となく法科大学院の授業がどんなものか、少しでもイメージが浮かべばと思います。

 

法科大学院の魅力は、授業を通じて一足先に実務がどんな感じか知れるところにあるかなと思います。実務科目を通じて勉強のモチベーションにもなりますし、興味が湧いた人は法科大学院のルートも選択肢にいれてみてはどうでしょうか。

 

では、長くなりましたが今回もおつきあいいただきありがとうございました。

 

次回に続く!

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