【司法試験】社会人合格者ブログ

~司法試験受験編~


第5話

短答と識別

 

みなさん,こんにちは。

 

例のウイルス騒動で社会の各方面に影響が出ているので,鬱屈した気分になっている人も多いのではないでしょうか。

特に今年の司法試験系では,ウイルス騒動との関係で試験を延期ないしは一旦中止すべきではないかという見方が広がっています。

私がこの記事を書いている4月5日時点では,法務省からは試験の延期等につき正式なアナウンスは未だなされていません。中には,「ウイルスなど気にせず勉強しろ」という意見も一部にあるようですが,受験生の皆さんはそのような心ない意見に従う必要はありません。


司法試験系の受験に挑むことは,皆さんにとって大切なことに違いありませんが,いちばん大事なのは受験生の皆さんの命です。不安から勉強に手がつかなかったとしても,それは人間として正常な反応です。ウイルス感染につながりそうな行動をできる限り避けながら,日々の生活を送ればいいと思います。


今回は,この大変なウイルス騒動の中で,司法試験・予備試験短答式試験を5月に受験する予定の皆さんに向けて,直前期の短答対策について思うところを書いてみたいと思います。


①マイナー分野を丸ごと捨てない。

短答では,一部のマイナー分野からやや細かめの知識が出題されることがあります。例えば,憲法の統治における財政や地方自治,民法の家族法,刑法総論の執行猶予の条文,商法総則や手形法などの分野から受験生泣かせの細かい知識が問われることが多いと思います。

時々,「マイナー分野や短答プロパーは合否に関係ないから捨てる」という話を聞くことがあります。たしかに,このような考え方でも短答式試験を通過することは可能だと思います。

しかし司法試験の場合は,短答式試験の点数も最終合格の判断要素として使われます。そのため,短答式試験でできる限り高得点をとる方が最終合格しやすくなります。


しばしば司法試験で見かけるケースとして,論文式試験ではトータルで1300~1500位だったけれど,短答式試験で足切りギリギリの点数しかとれず,結果として合格点までほんの数点だけ足りないというものがあります。このような形で不合格となった場合,悔やんでも悔やみきれません。

そこで,このような事態を避けつつ最終合格の可能性を少しでも上げるために,マイナー分野もある程度学習しておくことが必要と考えます。


とはいっても,マイナー分野をガチガチに固めるという学習は現実的ではありません。

そこで,マイナー分野の中で正答率の比較的高い短答過去問だけを選んで解いてみたり,お手持ちの予備校テキスト・基本書などで当該分野の記載部分をざっと通読したりしてみるのが比較的おすすめです。


マイナー分野を丸ごと捨てる本当のデメリットは,それによって試験当日に急な不安感・罪悪感が生じてしまい,その分野が出題されたときに全く対応できなくなり,解けるはずの頻出分野まで連鎖的にうまく解けなくなってしまうことだと考えます。

そのような事態に陥らないためにも,マイナー分野であってもざっくりと復習しておくことをおすすめします。「はじめからマイナー分野を捨てた人」と「マイナー分野に目を通したがあまり頭に入れられなかった人」がいた場合,試験当日に問題に食らいついて得点できるのは後者の人であることが多いです。マイナー分野は完璧にしなくても全くいいので,「なんとか基礎的な箇所だけは通して確認した・自分なりに頭に入れようとした」という状態になっておくと良いかと思います。


②正答率の高い問題だけでも完璧にする。

上記①とベクトルの変わる話ですが,そもそも司法試験の短答式試験で足切りになりそう,あるいは予備試験の短答式試験で全く受かる気がしないという人も一定数いるかと思います。人それぞれ様々な事情があるため,そもそも短答対策がままならないというケースもあり,それはその人の落ち度ではないと私は考えます。


しかし,短答式試験で不合格だった場合,司法試験では論文答案が採点されず,予備試験では論文式試験を受験できないという不利益がそれぞれ生じます。特に司法試験の場合,短答式試験で不合格経験のある人は過剰な暗記や枝葉の議論に走りやすくなってしまい,論文式試験に必要な頭の使い方を体得できないという事態に陥るケースもあります。

そのため,司法試験と予備試験のいずれを受験するにせよ,短答式試験で不本意な結果になってしまうことをできる限り避ける対策が必要です。

そこで短答式試験に自信がない人は,正答率60~70%以上の短答過去問に絞って演習をしたうえで,お手持ちのテキスト類をざっと通読してみるのが比較的おすすめです。


短答式試験で足切りにあうケースとしては,正答率の高い短答過去問で問われる知識が身についておらず,試験当日に皆が解ける問題を落としまくるケースが非常に多いです。

このケースに陥る原因として「事前の準備不足にすぎない」といわれることが多いと思いますが,より詰めて考えると「正答率の高い短答過去問と正答率の低い短答過去問を漫然と同時に完璧にしようとした結果,幹となる知識が定着していない」場合が多いと考えます。

つまり,短答過去問を演習する際に,正答率の高いものと低いものをあまり識別せず漫然と解いてしまった結果,短答式試験において幹となる知識と枝葉に過ぎない知識のメリハリが破綻してしまい,幹となる知識を使いながら確信を持って判断できる選択肢を処理できていないのです。

そこで,正答率の高い問題だけに絞って学習することで幹となる知識を盤石なものにし,足切りを確実に回避できるようにしておきましょう。


今回のような大変な時期だからこそ,できる範囲で構わないので,学習効果の高い問題をしっかりと識別し体得していくのが望ましいです。頑張りましょう!


 

次回もお楽しみに! 

 

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