【司法試験】R1合格者ブログ

~法科大学院からの司法試験合格日記~

 

第16話

科目別勉強法:刑法

 

1.はじめに

みなさんこんにちは。7月も後半に差し掛かりましたが、まだまだ梅雨の時期でジメジメとした感じがしますね。季節の変わり目に体調を崩しがちになる人もいるかと思いますが、司法試験まで後少しですので、しっかりと体調の管理をしましょう。

本日は、刑法について少しお話ししようかと思います。


2.司法試験における刑法の問題について

司法試験での刑法の問題は、ある人物が犯罪となりそうな行為をして、それについていかなる犯罪が成立するのか、検討することになります。そのため、どのような行為が構成要件に該当する行為なのか、意識しながらの勉強が重要となります。

刑法の論文の対策としては、短答の対策が割とリンクしているのではないかなと思っています。もちろん、全ての問題が論文にも活かせる問題というわけではないですが、ある行為について何罪が成立するかという形式で出題されることも多いので、これを繰り返し解いていくだけでも、何となく構成要件に該当する行為の感覚が掴んでいけるようになります。沢山解くことで短答自体の対策にもなるので、各論分野については特にお勧めできるかと思います。

あとは、刑法の勉強に不可欠なのは、体系的に理解することです。基本的に、構成要件該当性、違法性、有責性を検討していくことになるでしょうが、自ら立脚する立場がある場合には、どこでその要素を検討すべきなのか、把握しておく必要があります。あまり適切な例ではないかもしれませんが、おそらく受験生の間でスタンダードな故意の考え方としては、構成要件的故意と責任故意をそれぞれ構成要件該当性の主観的構成要件の段階と責任の段階で検討することになるでしょうが、結果無価値の立場では基本的に故意は専ら責任の要素と捉えていると思うので、結果無価値に立ちながら構成要件の段階で故意を検討していると体系的理解が十分ではないのではないかと疑われることになりかねない、というようなイメージです。試験において、これがどこまで考慮されているかわかりませんが、少なくとも日ごろの勉強ではこれを意識しておいた方が良いかと思います。


3.最近の傾向について

平成29年までの司法試験では、自分が拠るべき見解をおさえ、それに基づいて事案の検討をしていくというのが一般的だったように思います。しかし、最近の試験の傾向として、このような結論を導く考え方にはどのようなものがあるかというようにある結論を導くための思考方法を問われ、結論を導くいくつかの考え方のうち、自分がとる見解とその理由を答えるという形にシフトしてきました。今までのように自説の処理のみを押さえていればいいという形でなくなってきたので、日ごろの学習から他説を意識した勉強が大事になってきたかと思います。

ただ、全ての学説まで押さえる必要はないかと思います。というのも、基本的に、判例における理解と、判例と違う見解をとる通説や有力学説を押さえることができれば、2つの視点から事例を検討することができますから、それだけでも最低限問題に答えられるレベルになるかと思います。逆に、細かい学説やマニアックな学説に走りすぎると、その論点について詳しくなるかもしれないですが、反面、網羅的に刑法全体の論点を把握することが困難となる可能性があります。ですから、複数の学説を押さえなければならないといっても、重要となる比較的支持者の多い学説に依拠するのが得策かと思います。


4.終わりに

以上が刑法の勉強で意識して欲しい所です。少し抽象的な解説となりましたが、この意識があるかないかで結構差が出るのではないかなと思います。私自身、刑法が得意でなかったので、省エネで勉強してきた結果、最小限押さえてきた部分が上に述べたことですので、少しでも参考になれば幸いです。

 

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