【司法書士】現役司法書士 中山慶一のブログ~司法書士を楽しむ~
第12回「事務管理最強!?①」



 こんにちは。司法書士の中山慶一です。

 ここ最近は、新型コロナウイルスのニュースで持ち切りです。小さい子を持つ親として、やはり何かと心配になります。とにかく、講義前、講義後のうがい、手洗いはしっかりするように心がけています。朝一の体温を測るのも、マイブームになっています(笑)受験生の皆さんも、受験勉強との兼ね合いで大変だとは思いますが、しっかりと睡眠をとって、免疫力を高めて下さい。ちょっとでも体調が悪いと思ったら、しっかりと休みましょう。

 ところで、わざと病気を他の人にうつしたら罪になるのでしょうか?

 はい、そうですね、正解です

 傷害罪が成立する可能性があります。何か、相手をケガさせているわけではないですが、判例の考え方は、生理的機能障害説を採用しているので、わざと病気をうつして健康状態が悪くなると、傷害罪が成立しちゃう可能性があるわけですね。

 では、今回のブログのネタに入りましょう。改正の内容が続いたので、もう一つ、改正ネタを。ただし、今回は、ちょっと前(平成28年10月13日)に施行されている「成年後見の事務の円滑化を図るための民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律」のお話です。

 司法書士のお仕事として、「成年後見人になっているよ。」、なんて話を聞いたことがあると思います。

 僕は、自分の身の回りもしっかりできないタイプなので(笑)、成年後見人のお仕事はしていませんが、後見開始の審判の申立てはよくやっています。

 すべての司法書士ができるお仕事としては、司法書士法の3条1項に書かれています。ちょっと条文を確認してみて下さい。

 4号を見ると、「裁判所に提出する書類の作成」ができるので、後見開始の審判の申立書を家庭裁判所に提出するお仕事ができるわけです。


 でも、あれ?司法書士法の3条1項を見ても、「後見人の就任」としてのお仕事は書かれていません。条文に書かれていないお仕事をしている!?

 実は、後見人の就任については、司法書士法施行規則の31条に規定があります。「31条業務」と呼ばれていますが、相手方の依頼によって、管財人、管理人になって、他人の事業の経営、他人の財産の管理・処分を行う業務ができますし、後見人、保佐人、補助人になって、他人の法律行為について、代理、同意もしくは取消しを行う業務もできます。

 えっ!?条文を見ると、「司法書士法人の業務の範囲」ってなっている!?

 う~ん、条文を見ちゃいましたか…(笑)

 31条業務は、司法書士の独占業務ではありません。皆さんが筆記試験に合格した後、口述試験がありますが、ここで試験官から質問されます。

 「なんで、お客さんからの登記手続の依頼は拒めないんですか?」

 皆さんは、「登記手続は司法書士の独占業務なので、公共性があるからです!」って答えることになるわけですが、31条業務は司法書士の独占業務ではないので、誰でもできる業務になります。

 司法書士が成年後見人になることもあれば、親族が成年後見人になることもあるわけです。なので、31条業務は、個人の司法書士には誰でもできる業務なので、意味がない規定です。この規定は司法書士法人が、財産管理ができるところがポイントになるわけです。

 つまり、個人の司法書士はこの規定に基づいて成年後見人になっているわけではなくて、誰でもなれるから成年後見人になっている、ということになります。


 こんなふうに書いてしまうと、「誰でもなれる仕事か…」ってテンションが下がってしまいそうですが、皆さんが受験時代に学んだ法令の知識は膨大です。

 いろいろな知識を持っている人に財産管理をお願いするのと、法律をよく知らない人に財産管理をお願いするのでは、どちらにお願いしたくなるかは、結論は明らかです。皆さんも、受験時代に学んだ豊富な知識を活かしながら、財産の管理業務をしてみて下さい。

ちなみに、会社の顧問契約なんかも、同じ話です。顧問契約も誰でもできる仕事かもしれませんが、個人的には、司法書士のお仕事として、魅力がある仕事の一つだと思っています。


 また、話がそれてきました(笑)

 今回も文字数がオーバーしそうなので、続きは次回にということで…。「事務管理って何の関係があったんだろう…」って感じですよね(笑)

 次回の続きで確認してもらえたらと思います。

 

☜第11回「離婚します~民事執行法の改正②」はこちら            第13回「事務管理最強!?②」はこちら☞

 

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<ブログ筆者の紹介>

中山 慶一なかやま よしかず (司法書士・Wセミナー専任講師)
プロフィール
フルタイムで働き、本試験直前まで仕事を続けながら合格。「基本を正確に、そして大切に」が合格への近道である、という自身の合格した経験をもとに、圧倒的な指導力で受講生を合格へと導く。「親身に、身近に、そして丁寧に」をモットーに講義を実施。
Wセミナーでは、今年から新たにスタートする「基礎総合コース」の他、中上級者対象の「上級総合本科生」、「上級本科生」等を担当している。





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