【司法書士】現役司法書士 中山慶一のブログ~司法書士を楽しむ~
第24回「司法書士の休日と六法」



 こんにちは。司法書士の中山慶一です。

 今、この原稿を書いている時期は、世間では、ちょうどお盆休みに入ろうか、という時期です。ちなみに、司法書士の事務所では、お盆休みはないことが多いと思います。完全にフル稼働しているか、交代で休みをとる、という感じになると思います。

 理由は、お盆の時期だから、「相続登記の依頼が増える。」というわけではなくて、単純に、法務局(登記所)が開いているからです(笑)

 法務局の休みは、司法書士の休みと直結します。法務局が開いている場合には、登記の依頼が来る可能性があるわけで、事務所としては、対応しておく必要があります。

 では、法務局のお休みがいつかというと、土曜日、日曜日、国民の祝日等の休日、年末年始期間(12月29日~1月3日)になります。

 先ほど、「法務局の休みは、司法書士の休みと直結」と書きましたが、「司法書士の休日=法務局の休日」というわけでもなく、法務局が休みでも、意外と土曜日、日曜日も仕事の予定が入ってしまいます。

 不動産登記を扱う仕事が多い関係上、一般の家庭で、お仕事のお休みが多い、土曜日や日曜日には不動産の取引が動きます。売買の契約や、銀行等からのお金の借り入れの契約も、お仕事が休みの時でなければ時間が取れない方も多いわけです。

 また、司法書士も、お取引する当事者の本人確認が義務付けられているので、決済当日にご本人様が来られないような場合には、事前にお会いしておく必要があるわけで、そうすると必然的に、土曜日、日曜日に予定が入ってしまいます。

 となると、土曜日、日曜日も休めないことも多くなるわけで、「司法書士の休日=法務局の休日」の等式ではなく、「司法書士の休日≦法務局の休日」という不等式が成立します(笑)

 僕のように個人事務所でやっていると、年末年始期間(12月29日~1月3日)以外は全部「出勤日」というのが当然の感覚になっています。

 さすがに、年末年始は休みます(笑)

 ウソかホントか、年末年始の駆け込み的な依頼は、危険な取引が多いと聞いたことがあるので、あまり年末年始は働かないようにしています。

 というわけで、皆さんが司法書士試験に合格して、司法書士になったあと、ほぼ休みはないので、覚悟しておいて下さい(笑)

 ただ、ここが会社勤めとは違って、個人事業主の魅力ですよね。自分が働いた分だけ、懐にお金が…いや…自分が働いた分だけ、社会に貢献することができます(笑)

 前置きが長くなりました。

 今日は、六法の話を書いてみようと思います。

 司法書士試験の勉強をスタートする際、六法は何を買うか、悩まれた方も多いと思います。また、勉強を続けていくうちに、使う六法が変わっていった方もおられるでしょう。

 「六法は何を買ったらいいですか?」

 勉強をスタートされた初学者の方から、最初によく受ける質問です。

 僕も最初勉強をスタートしたときには、ご存知「模範六法」と称する分厚い六法をなけなしのお金で購入しました。が、1週間ほどで、大きすぎて使うことに挫折(笑)

 そこからは、しばらく「模範小六法(当時の書名はコンサイス判例六法)」を使っていました。

 ただ、勉強していて、ふと、「試験勉強で使い慣れた六法を実務でも使いたいな…。」と思うようになります。

 「やっぱり司法書士なら六法に“登記”の文字が必要でしょ!」という完全な偏見で使い始めたのが「登記六法」(笑)

 でも、以後、現在に至るまで、ずっと実務で使い続けています。

 最近は、僕が勤務している登記所に備え置かれている「登記小六法」も気になっていますが、「登記六法」とは長い付き合いです。

 ところで、司法書士が実務で使っていく上で、収録しておいて欲しい条文って何でしょうか?もっと端的に言えば、普段、司法書士がよく引く法令って何でしょうか?

 おそらく、お仕事の内容で、どこにチカラを入れているかにもよると思います。例えば、不動産登記を中心にしている司法書士と、労働事件や、交通事故を中心に扱っている司法書士、企業法務中心で活躍している司法書士では、よく引く法令は異なると思います。

 僕は、お墓に関する内容にチカラを入れているので、「墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)」なんかを見る機会が多いです。

 もちろん、愛用の「登記六法」には収録されていません(笑)

 通常の不動産登記業務では、租税特別措置法を調べることが1番多いと思います。司法書士の記述の試験では、租税特別措置法のような、登録免許税額の算出について、登録免許税法以外の法令による税の減免は考えなくていいと注意事項が書かれるので、結局、試験勉強のときに見ることがない法令を、実務で1番見ていることになります(笑)

 また、登録免許税が非課税になるような法人もあるので、不動産登記では、登録免許税法や別表もよく調べます。

 商業登記では、宗教法人や社会福祉法人、NPO法人に関する法令を勉強することも多いです。

 なので、僕の受験生時代の「試験勉強で使い慣れた六法を実務でも使いたいな…。」という気持ちは、あまり関係がなかったのかもしれません。

 ただ、僕の場合は、講師をしているので、民法や会社法の条文がいつも、最新の状態で頭に入っています。登記を中心に業務をしていると、どうしても、民法や会社法の実体上の条文に触れる機会が減るので、受験生時代に使っていた六法で、実務に出てからも、民法や会社法を調べることができる方が使いやすいのかもしれません。

 ということで、今回は、思いつくまま六法のことを書いてみました。皆さんの参考になれば、と思います。

 最後に、衝撃の結末が…!?

 今のご時世、必要な条文は、携帯やスマートフォンからでも確認できます(笑)なので、六法のアプリを入れておく、またはネットとつながっていれば、自分が必要な法令はいつでも六法を持ち歩くことなく確認できるわけですよね。

 手元に六法があれば、アプリで検索するよりも早く、確認できるので六法はすぐに手の届くところに置いておきたいところですが、出先で調べたいことも多く、結局は、スマートフォンのアプリの方が使い勝手いいのかもしれません。改正後の内容も、改正直前の未施行の内容も、すぐに調べられるので、意外とアプリやネットの方が最強かも。

 結局、六法のご紹介のつもりが、六法はイラナイ?というオチでした(笑)

 ただ、受験生時代は、条文は大切にして下さいね。今のうちに仲良くなっておけば、合格してからも、もっともっと仲良くなれると思いますよ。頑張って下さい。

 

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<ブログ筆者の紹介>

中山 慶一なかやま よしかず (司法書士・Wセミナー専任講師)
プロフィール
フルタイムで働き、本試験直前まで仕事を続けながら合格。「基本を正確に、そして大切に」が合格への近道である、という自身の合格した経験をもとに、圧倒的な指導力で受講生を合格へと導く。「親身に、身近に、そして丁寧に」をモットーに講義を実施。
Wセミナーでは、今年から新たにスタートした「基礎総合コース」の他、中上級者対象の「上級総合本科生」、「上級本科生」等を担当している。