【司法書士】現役司法書士 中山慶一のブログ~司法書士を楽しむ~
第64回「死んだらどうなる」



 こんにちは。司法書士の中山慶一です。

 僕は、おばあちゃん子でした。大学生の頃、おばあちゃんが「どうしても観たい映画がある!」というもんですから、一緒に映画館に出かけました。

 年頃になると親と一緒に出かけることが恥ずかしかったりするものですが、おばあちゃんと一緒に出かけることには抵抗がなかったのは、不思議です(笑)

 そして一緒に観に行った映画のタイトルが、『丹波哲郎の大霊界 死んだらどうなる』

 人が死んだ後の世界を描いた映画ですが、成人式を迎えたばかりの僕にとっては、全然ピンとこない映画でした。おばあちゃんは大満足していましたが…(笑)

 「ん!?何の話だ?」と思った皆さん。単純に僕の思い出話です(笑)

 さて、大阪では、明日、3月21日に「まん延防止等重点措置」が期限を迎え、解除される予定です。

 コロナ禍の中でも、あまり仕事に影響を受けることはなかったのですが、先日、ちょっと困ったことが…(汗)

 最初は、お客さんから、自筆証書遺言の作成についてアドバイスが欲しいとのご依頼でした。

 ちょっとご依頼の内容を再現してみましょう。守秘義務の観点から、実際の内容とは少し変更しています。

【ご依頼者からのお話】

 本日は、お越しいただきありがとうございます。さっそくご相談ですが、母が高齢になっているので遺言書の作成についてアドバイス頂けたらと思います。私は、二男ですが、母は95歳を超えています。母の意思能力はしっかりしているのですが、長男の居所が分からず、連絡がとれないため、母が亡くなった後、兄弟で遺産分割協議をするのが困難になると思うので、今のうちに、遺言書を書いてもらいたいと考えています。
 母は現在、老人ホームの施設に入っているのですが、字も少しなら書けるので、自筆証書遺言を考えています。最近、法務局で自筆証書遺言の保管をしてくれるという話を聞いたので、保管手続の方法も教えてもらえたらと思います。


 ざっくりと、このようなお話です。

 いつもなら、何の問題もないご相談なんですが、今回、大阪は、「まん延防止等重点措置」の期間中。これが大きな障害となりました。

 まず、自筆証書遺言の保管制度ですが、遺言者本人が直接、法務局まで足を運んで手続きをする必要があります。

 公正証書遺言のケースだと、公証人さんが病院や老人ホームのような施設に出張して対応してくれますが、法務局の遺言書保管手続では、出張のメニューはありません。

 ご依頼者の息子さんによると、「まん延防止等重点措置」の期間中のため、老人ホームの施設の周りを散歩する程度の外出はできても、法務局まで外出することはできない、とのコト。

 確かに、「入居者が外出して、戻って来たら施設内でクラスター…。」、なんてことがあったら危ないわけで、施設の対応としては、納得できるものです。

 そこで、法務局の遺言書保管手続ではなく、多少の費用がかかっても、公証人さんが出張して来てくれる公正証書遺言で話をすすめていたのですが、施設の方から、「公証人さんや、証人の立ち入りもご遠慮下さい。」との連絡が…。

 一応、施設内には、ご家族の方が入ることができる別室を設けているので、その別室なら、公証人さんの出張も可能かと施設に問い合わせてみたところ、この回答。

 また、「まん延防止等重点措置」が解除された後も、当面、入居者の外出や、ご家族以外の外部からの立ち入りは禁止する、とのコト。

 いやいやいや…。確かに禁止する理由も分かりますが、『死んだらどうなる』。

 施設に入居されている方の中には、ご高齢で遺言書の作成等、気になっている方も多いかもしれません。

 遺言書がないまま亡くなってしまったために、相続人さん達が困るような場面や、手間が面倒になる場面が生じることもあるかもしれません。

 確かに仕方がないなぁ~と思いつつ、このまま遺言が書けないまま亡くなってしまったら、相続人が困るなぁ、亡くなったらどうなるんだろう…と思っていたら、ふと、『死んだらどうなる』って映画を観に行ったなぁ…って、思い出した、というお話でした(笑)


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<ブログ筆者の紹介>

中山 慶一なかやま よしかず (司法書士・Wセミナー専任講師)
プロフィール
フルタイムで働きながら、2010年10月に司法書士試験に合格。堺市の個人事務所、大阪市内の司法書士法人で勤務して実務を学ぶ。合格して1年後の2011年10月に個人事務所を開業。以後、葬儀・墓地の相談を中心に、法人等の顧問として活躍。また、法務局の登記相談員として幅広く、登記の相談も受けている。Wセミナーでは、「基本を正確に、そして大切に」が合格への近道である、という自身の経験を基に、圧倒的な指導力で受講生を合格へと導く。
Wセミナーでは、初学者対象の「入門総合本科生(旧 基礎総合コース)」、中上級者対象の「上級総合本科生」、「上級本科生」等を担当している。