【司法書士】現役司法書士 中山慶一のブログ~司法書士を楽しむ~
第67回「相続放棄ができるのか?②」



 こんにちは。司法書士の中山慶一です。

 さて、前回の続きです。

 前回、「想像もつかない。」と書きましたが、本当に、想像もつかない結論でした(笑)

 20年以上前の相続放棄。死亡時の住所は分かるものの、それを証明する住民票の除票、戸籍の附票が取得できないため、管轄の家庭裁判所を確認することができない…等々、悩みが尽きない案件でした。

 相続放棄が却下された事例をいろいろと調べたり、相続放棄が却下される確率が0.2%くらいあると聞いて、驚いたり…、心が落ち着かない感じでした。

 気になる結論は…!?

 最初に書いた通り、「想像もつかない」くらい、あっさり終わりました(笑)

 あれこれ悩んだのが、懐かしい…(笑)

 とりあえず、上申書を作成して、事情を全て盛り込みました。

 すると、あっさり受理されました。1週間後には、僕の手元に、相続放棄の受理通知書が届きました。

 実は、相続放棄の申立てをした4日後、家庭裁判所から電話がありました。ちょうど法務局で勤務中だったため、電話に出ることができず、かなりドキドキしながら、祈る気持ちで電話を折り返しました。

 電話をすると、裁判所書記官の方が、「書類は全部、先生のところにお送りしたらいいですか?」と、そのひと言。

 「えっ!?それだけ!?」(汗)

 気になって、「受理されそうですか?」と、逆に質問(笑)

 すると、「裁判官の判断ですから分かりません。でも、相続の開始を知った日が、この日ですからね。」と伝えてくれました。

 こうなると、一安心。この時点で、ホッとしました。

 もちろん、「相続の開始を知った日」は、上申書に理由を書いた上で、ここ3か月以内の日付を書いていました。

 僕としては、電話の回答は、「相続開始を知った日が3か月以内ですからね。だから、要件は満たしていますよね。」ってポジティブに受け取りました(笑)

 暗に「大丈夫だよ。」って、教えてくれたのだと信じています(笑)

 死亡時から時間が経過している場合には、一般に、「債務の存在を知った日」を書くことが多いと思いますが、今回は、内容はレアケースなので書けませんが、20年以上経過しているので、「債権者が突然、借金を請求してきた!」なんてケースではありませんでした。

 それだけに、「相続の開始を知った日」が特殊だったので、大丈夫か心配でしたが、いい勉強になりました。

 また、家庭裁判所の管轄が分からない場合でも、とりあえず、3か月以内に、相続放棄の申述をすることが大切になるそうです。

 今回のケースは分かりませんが、場合によっては、家庭裁判所の方から嘱託で、最後の住所地等、調査が入ることもあるそうで、こちらが調べられないことでも、とりあえず、申立てをしておけば、裁判所の方で、なんとかなることも教えてもらいました。

 まぁ、僕としては、相続放棄が無事、完了して、お客様から報酬が頂けるので良かったです(笑)

 そして、「20年以上前の相続放棄が受理された。」ってことも、自身の新記録ってことで、ちょっとした小ネタになりそうです(笑)


☜第66回「相続放棄ができるのか?①」はこちら


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<ブログ筆者の紹介>

中山 慶一なかやま よしかず (司法書士・Wセミナー専任講師)
プロフィール
フルタイムで働きながら、2010年10月に司法書士試験に合格。堺市の個人事務所、大阪市内の司法書士法人で勤務して実務を学ぶ。合格して1年後の2011年10月に個人事務所を開業。以後、葬儀・墓地の相談を中心に、法人等の顧問として活躍。また、法務局の登記相談員として幅広く、登記の相談も受けている。Wセミナーでは、「基本を正確に、そして大切に」が合格への近道である、という自身の経験を基に、圧倒的な指導力で受講生を合格へと導く。
Wセミナーでは、初学者対象の「入門総合本科生(旧 基礎総合コース)」、中上級者対象の「上級総合本科生」、「上級本科生」等を担当している。