【宅建士】
プロポーズは自宅で


全国20万の宅建ファンの皆様こんにちは。才間です。

今回も、受験生時代の思い出についてお話いたします。

宅建の勉強は、試験範囲が広いこともあり、大変な印象があるかと存じます。
まあ大変は大変なのですが、振り返ってみますと、「案外面白かったな」というのが率直な感想です。

私の場合は、「宅建の勉強を通じて、日常生活でも役立つ、様々な知恵を得ることができて興味深かった」というのが、勉強を継続できた要因だったように思います。

例えば、皆様におかれましても、「クーリング・オフ」という言葉を耳にしたことがあるかと存じます。
実は、このクーリング・オフ、宅建の試験範囲に含まれています。

クーリング・オフというのは、買主に認められている権利のことで、内容をザックリと説明しますと、「契約(申し込み)を、一方的に解除することができる権利」を指します。
いわゆる「衝動買い」をした買主への救済措置として、このような制度が誕生したわけです。

この、クーリング・オフ制度の趣旨を揺るがすような特約は認められておりません。
例えば、「買主がクーリング・オフを行使した場合、売主は損害賠償請求をすることができる」等というのはNGです。
売主から損害賠償をされてしまうのでは、買主は怖くてクーリング・オフ制度を使うことをためらってしまいますからね。

ただし、なんでもかんでも一方的に解除することができるとなると、あまりにユーザーフレンドリーですから、いくつかの例外があります。
最たる例としましては、「一定の場所で契約(申し込み)を締結した場合、クーリング・オフは行使できない」という決まりです。
一定の場所とは、

・事務所(不動産屋のお店)
・(買主が自ら希望をした場合の)自宅

等を指します。

例えば、レストランのような場所で契約等を締結した場合、クーリング・オフの対象になりますので、買主は一方的に解除をすることができるという次第です。
一方で、(買主が自ら希望して)自宅で契約等を締結した場合、クーリング・オフの適用はないという塩梅です。

考え方としては、「冷静な判断ができる場所なのか、否か」という点がポイントです。

レストランのような場所は、「デート商法」にも代表されるように、冷静な判断の下、契約が締結されたとは言い難い側面があります。つまり、衝動買いの懸念があり、買主を保護する必要があるわけです。
一方で、「買主が自らの意思で、営業マン等を自宅に招いて、契約を締結した」となると、「きちんと心構えをした上での商談であり、主体的な判断に基づく契約なわけだから、クーリング・オフの適用はない」と判断されるわけです。


この件から考えますと、「プロポーズをする際には、自宅でした方がイイ」ということがわかります。

よく、「夜景の見える高級レストランで、宝石箱を開けてプロポーズ」というお話がありますが、これはダメです。
レストランは「冷静な判断ができない場所」ですので、クーリング・オフの対象になってしまいますから、契約等を締結する場所として望ましくありません。
もし、婚約者という名の買主に、「やっぱり、なかったことにしましょう」と言われてしまえば、それまでです。

仮に「乙が甲との婚約を断った場合、甲は乙に損害賠償を請求することができる」などと特約をしても、モラハラになるのがオチでしょう。

ですから、「ロマンティックがとまらない」か否かを気にするあまり、安易に「キレイな場所」を決戦の地に選ぶのは軽率です。
それよりも、キチンと買主と親密な関係を築いて「冷静な判断ができる場所」への招待状を勝ち取らなければなりません。

「今度、両親に会ってほしいの」という具合に、買主から自宅に招かれる人間にならなければならない、ということです。
両親の賛成を得られるか否かに比べれば、指輪や夜景など些末なことではないですか。


※才間の個人的見解を示しており、実情と異なる場合がございます(笑)。