【宅建士】
契約


 全国20万の宅建ファンの皆様こんにちは。才間です。

 今回は、「契約」という観点から、社会を見つめましょう。

 (1)停止条件付契約
 停止条件付契約とは、例えば、「あなたが宅建試験に合格したら、あなたにお家を売ってあげましょう」というような「条件」が付いた契約のことです。条件によって契約の効果が停止させられているため、このような名前になっています。

 話は逸れて、私の趣味は陸上競技ですが、今のところ競技活動に関して「停止条件」は設けられておりません。特に制約を受けることなく、週末は競技場で走っております。
 社会人になってからも、一切ブランクなく走り続けているのであまり実感が無いのですが、やはり結婚したりして環境が変わるにつれ、引退を決断する選手もいるようです。

 私が結婚後も競技を続けられているのは、何といっても家事の手伝いをしていることが大きいと思います。皿洗い、洗濯、掃除機掛け、草木への水やりは私の担当です。もしここら辺を怠ると、「きちんと皿洗いをしたら走りに行っていいよ」という停止条件が付くこと間違いなしでしょう。

 ★ここで一問
 Aは、「Bが宅建試験に合格したら、A所有の甲不動産を売却する」という条件を設け、Bとの間で契約を締結した。何らかの理由で、契約どおり甲不動産を売却したくなくなったAが、Bの宅建試験に向けての学習を故意に妨げたときは、Bは条件が成就したものとみなして、AにAB間の売買契約の履行を求めることができる。

 →正解は、〇
 「条件が成就することにより不利益を被る当事者が、故意にその条件の成就を妨げたときは、相手方は、その条件が成就したとみなすことができる」という決まりがあります。
 妻は優しいので、私の皿洗いや洗濯を妨害して、外出の邪魔をすることはありません。皿洗いや洗濯を妨害したところで、陸上への熱を削ぐことはできないと妻は知っているのです。


 (2)契約書
 冗談はさておき(笑)、契約に関する真面目なお話をします。

 一般的に、契約の場面では「契約書」を作成するのが通例です。
 実はこの「契約書の作成」は、民法上、「契約の成否」とは関係がありません。つまり、契約書を作成しなくとも、「口約束」だけで契約を成立させることが可能なのです。例えば、コンビニエンスストアで買い物をする時のことを思い出してください。丁寧に契約書を作成することなく、商品を購入できますよね。

 契約は、
 ①申込みの意思表示(「この商品を●円で売りたいです など」)
 ②承諾の意思表示(「わかりました。おっしゃる通り、この商品を〇円で買いましょう など)

 この二点の合致により成立するのが、原則ということになっています。

 では、なぜ契約書を交わすケースがあるのかと申しますと、理由は主に二点あります。

 一点目に、民法の根底には「当事者の合意があれば、好きにしてよい」という考え方があるからです。「民法上は、契約書を作らなくてもよいということになっているけど、当事間で契約書が必要だと思うなら、作っていただいても構いません」ということになっているのです。

 二点目に、「紛争」を避けるためです。コンビニでの日用品の買い物ならともかく、高価な買い物をした際などは、後日、契約条件について紛争が起こることも考えられます。そのような事態に備えて、予め契約書を作成しておき、確認できるようにすることが望ましいという判断をされる場合が多いのです。

 ちなみに、我々「宅建業者」が不動産取引をした際にも「契約書」を作成しますが、
 これは「宅建業法」により、「37条書面」という名の契約書の作成が義務付けられているからです。
 民法では「当事者の自由意思でどうぞ」となっていましたが、宅建業法では「不動産取引は高価な買い物のため、紛争が起こりやすいから、丁寧に契約書を作るようにしよう」と、考え方が修正されているんですね。


 次回からは、宅建試験の概要などにも触れていきたいと思います。