【宅建士】
学習の進め方


今回は、学習の進め方についてお話します。

(1)いきなり過去問
出題範囲は多岐にわたりますが、合格に必要な知識は限定されています。それは、過去の本試験において、何度も繰り返し出題されている事項です。だからこそ、一定の範囲を学習したら、すぐに過去問に目を通すようにしてください。その後、過去問を見て気になったところを復習して、知識を定着させましょう。

(2)各科目の傾向と対策
前回お話ししたように、試験では、宅建士が重要事項の説明をする際に必要とされる幅広い知識が問われます。科目ごとに出題の傾向が異なりますので、それぞれ対策の方法も異なります。

出題科目 出題数 目標得点
(40点)
民法等 14問 10点
宅建業法 20問 18点
法令上の制限 8問 6点
その他
関連知識
税法・価格の評定 2問+1問 2点
免除科目(講習修了者のみ免除) 5問 4点


①民法等
民法を中心として、借地借家法、不動産登記法、区分所有法から出題されます。
民法等は、分量が多い上に、理解が困難な分野もありますが、初見の問題でも「かわいそうな人を助けてあげる」という「現場思考」で正解が導けるという特徴があります。
そして、登場人物が複数登場する事例形式で出題されることが多いので、問題を解く際には、図を描いて考えるようにしましょう。

②宅建業法
出題傾向に変化がなく、問われる項目は固定されていますので、満点を取れる科目です。合格者は8~9割程度(16~18点)得点していますから、徹底的に学習しましょう。そのためには、「計算ドリル」のように、過去問を繰り返し解くことがポイントです。
また、「ひっかけ」を誘う問題が多く出題されていますから、正確な知識をインプットするだけではなく、過去問から「ひっかけポイント」を把握する必要があります。

③法令上の制限
都市計画法(2問)、建築基準法(2問)、国土利用計画法、農地法、土地区画整理法、
宅地造成等規制法、その他の法令から出題されています。
内容は専門的でなじみがなく、独特な用語や数字が出題されます。すなわち、知っているかどうかが勝負の分かれ目ですから、現場思考では対応できないという特徴があります。
そのため、過去問を「クイズ」だと思って、〇×の判断ができるようにしておきましょう。

④税法・価格の評定
税法は、不動産取得税、固定資産税、印紙税、登録免許税、贈与税、所得税から2問、
価格の評定は、地価公示法、不動産鑑定評価基準から1問、出題されます。
この科目も、法令上の制限と同様、範囲が広い上に専門用語が多く、全体を理解するのは困難という特徴があります。そこで、あまり手を広げず、過去に出題された事項にしぼるという割り切りも大切です。
こちらも、過去問を「クイズ」として、〇×の判断をしていきましょう。

⑤免除科目(宅建業従事者で登録講習修了者のみ免除されます)
住宅金融支援機構法、景品表示法、不動産の需給・統計、土地、建物に関する問題が出題されます。
専門的知識が問われるほか、一般常識で解ける問題もありますので、「クイズ」的な科目といえます。また、不動産の需給・統計は、最新のデータから出題されます。


【ある講義後のやりとり】

受講生Bさん 「今まで勉強の習慣がないし、勉強を始めたばかりだから、ぜんぜん過去問が解けません!」

私(山口) 「教室のみんなが初めてですから、過去の学習経験なんて無関係ですよ。今から一緒に頑張っていきましょう!過去問は解こうとするから大変なんですよ。はじめは一読する感じで、わからなければすぐに答えをみていいんですよ。」

受講生Bさん 「でも、一通り勉強した後で、問題演習として解いた方がいいと思うんですけど?」

私(山口) 「問題演習は直前期にたくさん用意されていますので、とっておくのはムダです。今、時間のあるときでいいですから、見ておいてください。問題を見ることを日課にしていただくといいと思います。まずは問題に慣れることを意識しましょう!」


※いくら考えても過去を変えることはできませんし、将来が不安でもまだ何も始まっていないのですから心配する必要はありません。今この瞬間にできることを大切にしてくださいね。