【宅建士】
宅建試験を受ける意味①


みなさん、こんにちは。山口雄一朗です。
昨年に引き続き、偶数月のブログを担当いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

年末に、ある不動産会社から営業電話がかかってきました。どのような営業トークを聞かせてくれるのか興味がありましたし、講義やブログのネタになるかもと思い、茶化しながら電話に付き合うことにしました。そうしたら、案の定、ツッコミどころ満載でしたので、ご紹介します。

「もしもし、こちら、山口さんのお電話でしょうか?」

ムムム?先に自分の名前を名乗るのが社会人としての常識では?電話のかけ方がなっておらず、もうすでに信用できません。

「今めちゃめちゃ不安視されています年金の対策についてのご案内なんですけど、何か年金対策はされていますか?」

「お金たくさんあったらいいですよね~。私は新入社員でして、コツコツ貯金を始めているんですけど、貯金あったらいいですよね~。マンションもあったらよくないですか?」

「私、〇〇のオカモトと申しますが、今回お電話したのはですね、住まずに他人に貸して家賃収入を受け取っていただける投資用マンションのご紹介なんですよ。」

これはいけませぬ!
宅地建物取引業者は、その業務に関して、宅地建物取引業者の相手方等に対し、「勧誘に先立って宅地建物取引業者の商号又は名称及び当該勧誘を行う者の氏名並びに当該契約の締結について勧誘をする目的である旨を告げずに、勧誘を行うこと」は禁止されています。
ちなみに、この営業電話がかかってきたのは夜の8時頃でしたが、「迷惑を覚えさせるような時間に電話し、又は訪問すること」も禁止されています。

「東京スカイツリー近くの亀戸にあるマンションの1室で、価格は3300万円です。住宅ローンの返済額は月に11万円。家賃収入は10万8800円なので、月1200円の出費で済みます。月1200円で、安心で確実な保険に加入したと思えば安いですよね!ローンを払い終えたら毎月10万8800円が確実に入ってくるんですよ!管理費と修繕積立金込みの11万円(?)ですし、管理は弊社が行いますので、将来的に何も心配ありません!」

あ~あ、言ってしまいましたね…。「宅地建物取引業者又はその代理人、使用人その他の従業者(宅地建物取引業者等)は、宅地建物取引業に係る契約の締結の勧誘をするに際し、宅地建物取引業者の相手方等に対し、利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断を提供する行為をしてはならない」とされています。
すでにローンの返済額が決定しているのも不思議な話です。
そもそも投資用マンションに住宅ローンは適用できますか。空室のリスクはないのですか。管理費と修繕積立金はいくらなんでしょう。修繕積立金は建物の建築年数が経過するごとに金額が上昇するはず。さっきまで年金対策といっていたのに、保険の代わりになっています。
さらに仲介手数料105万6000円(媒介の報酬として本体価格の3%+6万円と消費税)や、管理手数料も払うんですよね。

「大規模修繕の際には、積み立てられた修繕積立金から穴埋めされるので、大丈夫です。」

宅建業者は、重要事項として「修繕積立金に関する管理規約の定め(案を含む)があるときは、その内容とすでに積み立てられている金額」を、宅建士を用いて説明させることが義務づけられています。
さらに、区分所有法上、前主(売主)の滞納分は買主に支払義務が生じます。現時点の積立額はいくらなのか、修繕積立金の滞納はないのか、気になるところですね。
また、「宅地建物取引業者の相手方等が、当該契約を締結しない旨の意思(当該勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む。)を表示したにもかかわらず、当該勧誘を継続すること」も禁止事項ですが、しつこく続けていました。その後、ダラダラ話をしていたら時間のムダと思ったのでしょう、あちらから電話を切りました。


宅建士試験に合格すれば、宅建士としての業務ができるだけでなく、不動産会社にお勤めの方は説得力ある営業もできるようになるはずですし、一般の方は不動産について的確な判断ができるようになると思います。

このような営業マンを反面教師としつつ(笑)合格を目指して、頑張っていきましょう!