【宅建士】
合格のための学習ガイド②


こんにちは。山口です。
今回は、試験で出題される各科目を分析していきましょう。試験は、制限時間2時間、4肢択一式、全50問で実施されます。50問の内訳は、民法等が14問、宅建業法が20問、法令上の制限が8問、その他関連知識が8問です。近年、合格点が比較的高い水準をキープしていますので、40点を目標にしていただければと思います。では、40点を得点するにはどうすればよいのでしょうか?

出題科目 出題数 目標得点(40点)
民法等 14問 10点
宅建業法 20問 18点
法令上の制限 8問 6点
その他
関連知識
税法・価格の評定 2問+1問 2点
免除科目(講習修了者は免除) 5問 4点


1.民法等
民法「等」というように、出題の対象は、民法だけでなく、借地借家法、区分所有法、不動産登記法といった民法の特別法も出題範囲に含まれており、学習の負担が重いため、短期間でのマスターは困難な科目です。
まだ本試験まで時間のある今の時期は、民法等にしっかりと時間を割いて、各制度を丁寧に理解すべきです。一度じっくり取り組んで理解しておけば、暗記が要求される他の科目に比べて忘れにくく、わからなくても現場思考で正解できる場合もあります。早いうちにどれだけ学習できたかで、民法の得点力に差がつきます。
そして、民法は、事例形式で出題されることが多く、正解するには事案を素早く正確に把握する必要があります。そのため、普段から「図」を描いて考えることを習慣づけましょう。
さらに、民法の改正点も優先的に学習しましょう。錯誤、無権代理人の責任、消滅時効、債務不履行、法定利率、解除、連帯債務、危険負担、契約不適合責任、配偶者居住権、遺留分侵害額請求などです。

2.宅建業法
宅建業法は、全50問のうち20問を占める重要科目です。例年、出題傾向に変化がなく、問われる範囲も狭いので、過去問をマスターすれば「満点を取れる科目」であり、合格者の多くは8~9割(16~18点)程度得点しています。そのため、宅建業法での失点を少なくすることが合格の秘訣です。
宅建業法の学習においては、過去に出題された事項をインプットするだけでなく、類似した制度を比較して、その相違点も把握しておく必要があります。
試験では、以下の10個のひっかけポイントが合否の分かれ目となります。(1)宅建業の免許、(2)事務所と案内所、(3)宅建業者と宅建士、(4)営業保証金制度と弁済業務保証金制度、(5)媒介契約、(6)業務に関する規制、(7)35条書面と37条書面、(8)8種規制、(9)報酬額の制限、(10)監督処分と罰則、これらを整理して学習するとよいでしょう。
また、宅建業法は、「お客さんの利益の保護」を目的として、宅地や建物の取引に関するルールを定め、ルール違反者には監督処分や罰則で対応することとしています。開業の準備段階から個別の取引業務の終結という一連の大きな流れに沿ってルールを定めていますので、個々に学習した内容について全体的な流れのどこに位置づけられるのかを意識すると、より整理できます。

3.法令上の制限
法令上の制限として出題の対象となる法律は、専門的で難解な部分があります。ただし、過去に出題されている選択肢が、一字一句同じ選択肢として繰り返し出題されることが多く、過去問学習の効果が大きいといえます。特に、国土法と農地法は分量が少なく、出題もワンパターンなので、この2つについては確実に得点できるようにしたいところです。
そして、都市計画法と建築基準法は各2問ずつ出題されます。法令上の制限として出題される8問のうち半分の4問を占めますから、ここで得点できると安心です。都市計画法は2月と4月のブログで紹介したような具体的なイメージをもって、建築基準法はマイホームを建てることを想定しながら学習していただくと、理解しやすくなるのではないでしょうか。

4.その他関連知識
その他関連知識も幅広いので、過去問の範囲で理解しておけば十分です。
税法は、どんな場面で課税されるのか、①取得した段階、②保有している段階、③売却した段階に分けて整理するとよいでしょう。
価格の評定は、地価公示法と不動産鑑定評価基準が交互に出題される傾向にありますが、令和2年度は2回に分けて試験が実施されましたので、今年度は予測が難しくなりました。そのため、過去問でよく出題されるキーワードに着目して準備しましょう。
免除科目の5問は、過去問を解いた上で、統計の最新データをインプットすれば、全問正解も可能です。

これから暑い時期となります。2回にわたってお話ししたことを参考に、無理せず効率よく学習を進めていただけると幸いです。