【宅建士】
関連資格受験のススメ


皆さんこんにちは。前回に引き続き山口です。

さて、宅建士試験の受験を終えた今、宅建士の関連資格であるマンション管理士と管理業務主任者に興味をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
しかし、「宅建士と何が違うんだろう?」とか「マンション管理士と管理業務主任者、どちらを受ければいい?」などと疑問に感じることもあるのではないでしょうか。
そこで、今回は、マンション管理士と管理業務主任者についてご紹介していきます。

1.マンションの管理に特化したスペシャリスト
宅建士は、不動産取引のプロフェッショナルとして、不動産の売買や貸借などの仲介業務を主な業務としています。宅建士は物件の取引を仕事としていますが、マンションの居住者が快適で気持ちよく生活できるように、管理組合の運営をサポートするのがマンション管理士や管理業務主任者の仕事です。
マンション管理士は外部のコンサルタントとして、管理業務主任者は管理会社の従業員(フロントマン)として、マンションの維持や管理のお手伝いをすることを職務としています。

2.独占業務の有無
管理業務主任者は、宅建士と同様に必置資格であり独占業務があります。マンション管理の委託を受けた管理会社において一定数の専任の管理業務主任者の設置が義務付けられています(30管理組合に1人の割合です)。
さらに、管理委託契約に関する重要事項の説明や管理事務報告を行うことなどが独占業務とされています。一方、マンション管理士は「名称独占資格」であって独占業務はありません。すなわち、マンション管理士にしかできない業務はありませんが、マンション管理士を「名乗る」ことができるのは有資格者のみ(マンション管理士の登録をした者のみ)とされています。

3.試験の概要
マンション管理士試験と管理業務主任者試験の科目はおおむね共通しており、以下の3つの分野に分けることができます。なお、宅建士試験と同様、2時間で50問です。
①法令等:民法や区分所有法など
②規約・会計等:管理組合の運営に関する法令や基本的な会計(仕訳)
③設備等:大規模修繕など建物の維持・保全に必要な事項
特に、民法・借地借家法・区分所有法・宅建業法・都市計画法・建築基準法が宅建士試験と共通科目であるため、得点しやすいという特徴があります。
また、5問出題されるマンション管理適正化法は、マンション管理士と管理業務主任者の資格の存立基盤となる法律であり、宅建業法と類似した規定があるため効率よく学習することができます。
ところが、宅建士試験では1問の出題であった区分所有法が、今回は両資格ともメインの科目となり、標準管理規約や標準管理委託契約書などの関連規定を合わせると全体の4割ほどの分量が出題されます。
さらに、建築基準法は集団規定よりも単体規定が中心となり、水道や防火などの建築設備に関する知識は宅建の知識にプラスアルファして、新たに押さえる必要があります。
そのため、宅建士試験の学習で得た知識が十分に残っているうちに受験をした方が、合格する可能性は高くなります。宅建士試験との共通科目を省略し、マンション管理士試験と管理業務主任者試験に必要な範囲だけを集中して学習すればよいからです。

4.今後の動向
現在、日本においては10人に1人がマンションに住んでいるといわれています。そして、マンションが老朽化しているだけでなく、居住者自体の高齢化により管理組合が機能せず形骸化しているという問題があります。
そこで、管理組合の運営を円滑に進めるためにマンション管理士を管理組合の外部役員とすることが想定できますし、大規模修繕などの際のコンサルティング業務が増えることも考えられます。また、居住者から管理会社への要望も増え、日常の清掃からバリアフリー化・防犯・防災に至るまで、管理会社が委託を受ける業務の幅が広がっています。
それに伴い、管理業務主任者が対応をする折衝業務も増えることでしょう。
そもそも、マンション管理士と管理業務主任者という資格は、平成13年(2001年)施行のマンション管理適正化法(マンション管理の適正化の推進に関する法律)で生まれた比較的歴史の浅い国家資格であり、まだまだ発展する余地のある資格といえます。よって、挑戦する価値は十分にあります。
是非、トリプルライセンスを視野に入れ、販売と管理を任せられる不動産業のエキスパートを目指してみてはいかがでしょうか。

年末にもかかわらず、ブログをお読みいただきありがとうございました。みなさんの今後のご活躍をお祈り申し上げます。それでは、よいお年をお迎えください。