【通関士】
課税価格の原則的決定方法



こんにちは。
TAC 通関士講座 講師の井下 奈緒美です。
前回、関税定率法の概要をお伝えしました。
今日は、その中で1番重要な課税価格についてお話しましょう。

課税価格(課税標準)はいわゆる「関税評価協定」において、
公正で、画一的に公平な評価を実施するために、
WTO加盟国が、恣意的或いは架空の課税価格を決定する事を
排除する目的で定められています。
我が国ではこの協定実施の国内法令として、関税定率法を定め、
以下政令、省令があり、更に基本通達等があります。

課税価格の原則的な決定方法とは、
まず、対象の輸入貨物が「輸入取引」により、輸入される事を
前提にしています。
輸入取引には通常、仕入書が作成されますので、この仕入書の価格を
使っていきますが、この書面上の数字はいわば、形式的なもので
輸入取引では、この数字そのものが課税価格とはならないことがあります。
そこで、実際に買手が売手に払った金額(「現実支払価格」)を
検討する事になります。
恐らく、受験勉強ではこの考え方が1番難しい所ではないでしょうか?
現実支払価格とは、「買手が売手に対して又は売手のために、輸入貨物に
係る取引の状況その他の事情からみて当該輸入貨物の輸入取引をするために
現実に支払った又は支払うべき総額」をいう、と規定されています。
公式のようにすんなりはまるといいのですが、
なかなかそう簡単にはいきません。
やはり、練習(問題演習)にたくさん当たって、答を覚えるというよりは、
考え方を学ぶのが大切です。
初学の方はまずは、基本事項から確実に押さえて下さい。
そして今後の応用期の講義で、更に細かい論点を足していきますので、
「計算対策講義」を楽しみにお待ち下さい。

次回のブログで、更にこの後、現実支払価格から、ゴールである課税価格
への加算要素のお話をさせていただく予定です。

では、また来週。