【通関士】
課税価格の原則的決定方法



こんにちは。
TAC 通関士講座 講師の井下 奈緒美です。

前回のブログで、仕入書から現実支払価格(買手が売手に対して又は売手のために、
輸入貨物に係る取引の状況その他の事情からみて当該輸入貨物の輸入取引をするために
現実に支払った又は支払うべき総額)まで考えるというお話をしました。

今回はその続きです。
現実支払価格にはその含まれていない限度において、加算しなければ
ならない要素が5つあります。
① 当該輸入貨物が輸入港に到着するまでの運送に要する運賃、保険料その他当該運送に関連する費用
② 当該輸入貨物に係る輸入取引に関し買手により負担される手数料又は費用のうち次に 掲げるもの
イ 仲介料その他の手数料(買付けに関し当該買手を代理する者に対し、当該買付けに係る業務の対価として支払われるものを除く。)
ロ 当該輸入貨物の容器(当該輸入貨物の通常の容器と同一の種類及び価値を有するものに限る。)の費用
ハ 当該輸入貨物の包装に要する費用
③ 当該輸入貨物の生産及び輸入取引に関連して、買手により無償で又は値引きをして直 接又は間接に提供された物品又は役務のうち次に掲げるものに要する費用
イ 当該輸入貨物に組み込まれている材料、部分品又はこれらに類するもの
ロ 当該輸入貨物の生産のために使用された工具、鋳型又はこれらに類するもの
ハ 当該輸入貨物の生産の過程で消費された物品
ニ 技術、設計その他当該輸入貨物の生産に関する役務で政令で定めるもの
④ 当該輸入貨物に係る特許権、意匠権、商標権その他これらに類するもの(当該輸入貨物を本邦において複製する権利を除く。)で政令で定めるものの使用に伴う対価で、当該輸入貨物に係る取引の状況その他の事情からみて当該輸入貨物の輸入取引をするために買手により直接又は間接に支払われるもの
⑤ 買手による当該輸入貨物の処分又は使用による収益で直接又は間接に売手に帰属するものとされているもの

それぞれについて今後の学習で細かいところも覚えていくことになりますが、
1番よく出題されるのはやはり、③の物品と役務の論点だと思います。
イからハに掲げる「物品」と、二の「役務」です。
更に、当該輸入貨物自体に係る役務と、当該輸入貨物に必要な物品に係る役務
は分けて考えなければなりません。

今後、課税価格の計算問題に当たる時はいつも輸入貨物は何か、輸入貨物に必要な
物品、役務は何か、或いは当該物品に必要な「他の」物品又は「他の」役務、と
問いの記載を峻別する能力も必要になってくるでしょう。

まずは、加算要素の大きく分けて5つの項目を覚えきりましょう。

例年、この関税定率法の講義のあたりから、徐々に受講生の方に苦痛?感
が出て来るように思います。
ここが1つの山だと思います。まだこの後も越えないといけない山は、
現れますが、最後の講義まで続けられた方のみが、合格者の分母になります。

課税価格の学習はしっかり時間をかけて、臨んでください。
付け焼刃的な方法では、本試験には太刀打ちできません。


では、また7月に。